不動寺は、平安時代に弘法大師によって 開かれた由緒あるお寺です。 大阪市の古地図には、北区曽根崎兎我野町に その名が記されていますが、 現在の地である豊中に移転してから、 約60年の歳月が経ちました。 ぜひ一度、足を運んで その歴史と境内の美しさを直接ご覧くださいませ。

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行事報告
2025.12.13

1月15日とんど焼き|小正月に行う護摩修行で無病息災・厄除け祈願【豊中市・大聖山不動寺】

1月15日とんど焼き|小正月に行う護摩修行で無病息災・厄除け祈願【豊中市・大聖山不動寺】

― 小正月・1月15日に行う

厄除け・無病息災・開運招福の祈り ―

大聖山 不動寺「とんど焼き護摩修行」


はじめに|一年の区切りに行う「火の祈り」

新しい年を迎え、初詣や年始の慌ただしさがひと段落する頃。
日本の暮らしには、もう一つの大切な節目が訪れます。
それが 小正月(こしょうがつ)、そして とんど焼き です。

元旦から続く正月行事は、単なる暦の区切りではありません。
そこには「年神さまを迎え、共に過ごし、そして丁寧にお送りする」という、日本人が長く大切にしてきた循環の思想が息づいています。

とんど焼きは、
正月にお迎えした歳神様を感謝とともにお見送りし、
一年の厄を払い、無病息災と開運招福を祈る 火の祈り

単なる「正月飾りの処分」ではなく、
心と暮らしを整え、次の一年へと踏み出すための宗教的儀式として、今も各地で大切に守られています。

大阪府豊中市にある 大聖山 不動寺 では、
このとんど焼きを、真言密教の根幹である 不動明王の護摩修行 として厳修し、
毎年、小正月の1月15日に多くの参拝者が手を合わせます。

本記事では、大聖山不動寺のとんど焼きについて、

  • とんど焼きの歴史と文化的背景
  • 小正月という節目の意味
  • 護摩修行としての宗教的意義
  • 不動明王と「火の仏」の思想
  • 授かるご利益
  • 参拝者の体験談
  • 正月飾りを焚き上げる本当の意味

まで、宗教文化論の視点も交えながら、丁寧にご紹介いたします。


第1章|とんど焼きとは

― 日本古来の小正月行事 ―

とんど焼きの起源と歴史

とんど焼きは、地域によって
「どんど焼き」「左義長(さぎちょう)」「鬼火焼き」などとも呼ばれ、
平安時代にはすでに行われていたとされる、非常に歴史の深い行事です。

宮中行事としての「左義長」は、
正月の飾りや古いお札を焚き上げ、
その年の国家安泰と五穀豊穣を祈る儀式でした。

やがてそれが庶民の暮らしに広まり、
各地の神社仏閣や集落で行われるようになり、
神仏習合の中で、火による浄化の儀礼として定着していきました。

正月飾りやしめ縄、書き初めには、
歳神様の御霊(みたま)が宿ると信じられてきました。

それらを火によって天へとお還しすることは、
単なる「燃やす行為」ではなく、

  • 神仏への感謝
  • 一年の厄や穢れの清め
  • 次の年への願いの託し

を意味しています。

なぜ「火」なのか ― 日本人と火の信仰

火は古来より、
穢れを祓い、命を再生させる神聖な存在と考えられてきました。

神道では「火」は清浄そのもの、
仏教では「智慧の火」として煩悩を焼き尽くす象徴です。

とんど焼きは、
この二つの思想が重なり合った、日本独自の宗教文化と言えるでしょう。


第2章|なぜ小正月・1月15日なのか

1月15日は「小正月」と呼ばれ、
元旦から始まった正月行事を締めくくる日とされています。

松の内が明け、
歳神様が天へとお還りになる節目の日。

この日に正月飾りを焚き上げることで、

  • 正月の「ハレ」の時間を終え
  • 日常の「ケ」へと戻る
  • 生活と心に明確な区切りをつける

という意味が生まれます。

現代では暦の変化により、小正月を意識する機会は減りましたが、
だからこそ 1月15日のとんど焼きは、失われつつある日本人の時間感覚を取り戻す行事とも言えるのです。


第3章|大聖山不動寺のとんど焼き

― 護摩修行としての厳修 ―

護摩修行とは何か

護摩修行は、真言密教において最も重要な修法の一つです。

護摩木を焚き上げ、
その炎を通して、不動明王へと祈りを捧げます。

護摩の炎は、

  • 煩悩を焼き尽くす 智慧の火
  • 災厄を断ち切る 浄化の力
  • 迷いを照らす 覚醒の光

を象徴しています。

目に見える炎を前にすることで、
参拝者は自らの内面と向き合い、
目に見えない願いを、確かな「祈り」として仏前へと届けるのです。

とんど焼きと護摩が結びつく意味

大聖山不動寺では、
とんど焼きを単なる年中行事としてではなく、
不動明王の教えを体現する護摩修行として行います。

参拝者が持参した正月飾りやしめ縄は、
僧侶の読経、真言の響きとともに護摩壇へと捧げられ、

一つひとつの家庭、
一人ひとりの願いが、
炎を通して仏さまへと昇華されていきます。


第4章|本尊・不動明王と「火の仏」

不動明王とは

不動明王は、大日如来の化身とされ、
人々を迷いから救うため、あえて怒りの姿を示す仏さまです。

その厳しい表情は、
私たちを罰するためではなく、

  • 迷いを断ち切り
  • 正しい道へ導き
  • 人生を立て直す

ための 慈悲の現れ です。

不動明王と炎の象徴

不動明王の背後に描かれる炎は、
怒りではなく 慈悲と浄化の象徴

護摩修行の炎は、

  • 過去への執着を手放す力
  • 新しい一歩を踏み出す勇気
  • 困難に立ち向かう覚悟

を私たちに授けてくれます。


第5章|とんど焼きで授かるご利益

大聖山不動寺のとんど焼き護摩修行では、次のようなご利益が祈願されます。

  • 無病息災
  • 家内安全
  • 厄除け・災難除け
  • 開運招福
  • 商売繁盛
  • 心願成就

特に、

「護摩の炎を見つめているうちに、自然と心が整った」
「一年を前向きに始められる気がした」

という声が多く聞かれます。


第6章|参拝者の声(体験談)

50代・女性(豊中市)
「毎年、家族全員の正月飾りを持って参拝しています。
炎を前にすると、不思議と『今年も守っていただいた』という感謝の気持ちが湧いてきます。」

60代・男性(箕面市)
「人生の節目の年に参加しました。
護摩の炎を見つめていると、過去への後悔が少しずつ軽くなったように感じました。」

30代・ご夫婦
「子どもが生まれてから、家族の無事を願って参加しています。
静かですが、とても力強い祈りの時間です。」


第7章|正月飾りをお焚き上げする本当の意味

正月飾りは、
一年間、家と家族を守ってくれた 依代(よりしろ) です。

役目を終えた後は、
感謝を込めて護摩の炎に託し、天へお返しする。

この行為そのものが、

  • 過去への感謝
  • 今への気づき
  • 未来への祈り

をつなぐ、大切な宗教的実践なのです。


第8章|日程・場所・参加案内

日程:1月15日(小正月)
時間:午前11時より

場所
大聖山 不動寺
大阪府豊中市宮山町4丁目7-2

お問い合わせ
06-6855-0079


第9章|よくあるご質問(Q&A)

Q. 誰でも参加できますか?
A. はい。檀家・一般を問わず、どなたでもご参拝いただけます。

Q. 雨天の場合は?
A. 雨天でも護摩修行は厳修いたします。

Q. 持ち込みの注意点は?
A. 金属類・プラスチック・ガラスなどは外してください。


おわりに|炎に託す、新しい一年への祈り

とんど焼きは、
過去を清め、未来へ進むための祈りです。

護摩の炎に手を合わせ、
感謝と願いを不動明王に届けるひとときを、
ぜひ 大聖山 不動寺 でお過ごしください。

皆さまの一年が、
健やかで、穏やかで、実り多きものとなりますよう、
心よりご祈念申し上げます。

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